高いところにある物は落ちてくるものです。自分の身体を守るためには、落ちないように万全の設備をするか、落ちても被災しない場所に退避するしかありません。「まさか落ちてはこないだろう」という安易な考えから、災害にまきこまれるのです。あるダム工事で最後のコンクリートを打設の記念式典があり、私もいきました。20数万㎥メートルという大量のコンクリートを3年間打設し続けた、慣れ作業でした。この最後のコンクリートが、観衆の見守る目の前でバケットごと落下したのです。「万が一」という言葉通りの事故でした。